JAY-Z『ロッカフェラ王朝を築いたヒップホップの帝王』


で、いったいJAY-Zってどんなヤツなのよ?ということで
自伝を購入してみたんだけど、翻訳がひどくて意味不明な言い回しとか
誤植が多くて読むのがホントに疲れた。
翻訳のクレジット見たら外人の名前。それはまだいい。
日本人の編集がしっかり赤入れしてもらいたい。
ネイティブの人のチェックが必要じゃないのか?
で、ドラッグディーラーから347億円を稼ぎ出すまでになった
ブルックリン出身のラッパー成り上がり物語。
上記のような翻訳のせいでカタルシスなし。
ライムを紙に書かず暗記するという特技を持つラッパーが
(これってラップのスキルとはまた別問題だよね?)
いかにしていい音を作って、それを売っていくかの話だ。
いろんなhiphopのサイト(日本のね)を読んでいると
この人のラップ自体はさほど評価が高いわけではない。
いい音楽と仕掛けがあれば売れるという方法論に加え
ロッカウェアなどのアパレル展開が、巨万の富を築くまでの
非常に大きな比重を占めていることがわかる。
さらに後進をフックアップすることに注力していることが
この本の後半では随所に出てくるんだけど、
そんな余裕が業界を発展させる要因になっているのだろう。
そして笑うのはスタッフを殴ってツアーを抜け出して
いきなりマクドナルドの店員になっていたというR.KELLYの奇行と妄言。